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月に想う

はじめに 〜月夜に咲く、静けさのかたち〜

夜の深まりとともに、月はその存在感を強めていきます。
ときに人の心をざわつかせ、ときに静けさの象徴にもなる不思議な存在——それが月。

今回の作品は、そんな月を背景に、凛として揺るがない一輪の花が据えられています。
感情が揺らぐ夜の中で、なおまっすぐに立つ花の姿が、まるで「心の軸」のように映ります。

月の誘いを超えて咲くもの

月が持つ幻想や狂気に、私たちは時折ひきこまれそうになるものです。
その引力を前にしても、花は一切の揺らぎを見せません。

この花は、ただそこに「在る」。
誰かのためでもなく、何かを主張するでもなく、ただ、清らかに咲く。
その強さと潔さは、見る人の心の奥に、静かな意志の光を灯します。

朽木に咲く、一筋の誇り

土台となるのは、自然が刻んだ朽ち木。
荒れた質感を持つその木肌の上に、しっとりと咲く花の姿は、まさに対照的です。

けれどその対比はぶつかり合うことなく、むしろ互いの美しさを引き立て合っています。
朽ちてなお役目を果たす木と、今を生きる花。
過去と現在が、ひとつの場に調和しているようにも見えます。

揺らがぬものに、心を澄ませて

どこか不安を感じる夜、あるいは心が曇る時。
こんな花の姿にふと出会えたなら、自分の内側にある「揺れない核」を思い出せるかもしれません。

言葉にしなくても伝わる、芯のある静けさ。
この作品には、そんな凜とした美意識が宿っています。

結びに 〜潔さは、静けさの中に咲く〜

夜の月が何を語ろうとも、この花は惑わされません。
潔く、清々しく、そしてただ美しく、咲いています。

和花写流が写し出すのは、花のかたちを借りた「こころ」のかたち。
その中にある静けさが、今日もまた、読み手の心を整えてくれるのです。

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