狂気-The Dark Side of The Moon

ピンク・フロイドLIVE「吹けよ風、呼べよ嵐」第1部

ピンク・フロイドLIVE「吹けよ風、呼べよ嵐」1972年、東京都体育館。

舞台には、左右にそれぞれ光の装置があり、ライトショーを演出した。

また、サランド・システムによるサウンドは、周囲をぐるぐるかけ回るようだ。

中央前列にミキシング・ルームのような機材を設置して、
担当エンジニアがずっと操作していたからか
あんな複雑な音を出しているのに、ハウリングは一度としてなかった。

彼ら4人は、ステージに登場すると、何の挨拶もせず、いきなり演奏を始めた。
それも、えんえんと1時間以上も……

この時にはまだレコード発売されていなかった
【 The Dark Side of The Moon 】

英語がわからない私は、ただただ戸惑う中、音の洪水の中にいるしかなかった。

演奏を終えると、無言で彼らは舞台を去った。

構想から完成まで一年半、一曲40分を越える長編巨作。
ヒロイド音楽の独我境がここに——

今作は1973年作品。現代社会の緊張と抑圧、人間の心のなかに潜む狂気をテーマにした一大コンセプト・アルバムはバンド初となる全米チャート1位を獲得。その後も741週に亘ってランク・インし続け、全世界で5,000万枚以上を売り上げたロック史に残る名盤。全英チャートでも2位を記録。シングル・カットされた「マネー」も全米13位とヒットした。バンドとエンジニアのアラン・パーソンズによって生み出された究極の音世界は圧巻。あまりにも象徴的なジャケットのアートワークはヒプノシスによって光のプリズムをモチーフにデザインされた。本作よりロジャー・ウォーターズがすべての歌詞を手がける。(Amazonより)

音楽は音の有機物なり——
エドガー・ヴァレーズ(フランス生まれ、アメリカに帰化した作曲家)

狂気-The Dark Side of The Moon

ピンク・フロイドLIVE「吹けよ風、呼べよ嵐」第2部

1. One Of These Days(吹けよ風、呼べよ嵐)
2. Careful With That Axe, Eugene(ユージン、斧に気を付けろ)
3. Echoes(エコーズ)
4. A Saucerful Of Secrets(神秘、アンコール)

歌詞がある「Echoes」以外は、

One Of These Days
Careful With That Axe, Eugene

と、ロジャー・ウォーターズの声が
悪魔のように響くだけだった。

次に、オルガンの前に座ったロジャーが
エコーズ」と曲のタイトルだけをつぶやく。

「Echoes」のイントロ、
電子ピアノの音が中央やや後ろの私の席に
もやの塊のようになって飛んでくる。
まるで、見えるかのようであった。

アンコールは、
【 A Saucerful Of Secrets】

デビッド・ギルモアがいきなり座って
カタポストか何かで、ギターの弦を回しながらこする。
それが、サウンドとなって襲ってくる、あの渦巻きのような音だ。
その後、ハモンドオルガンの調べが興奮を落ち着かせ、
デビッド・ギルモアの悲しい声が響く。

時期も同じ頃のポンペイのLIVEビデオを見ると、
東京都体育館LIVEを鮮明に思い出す。

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